大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和36(オ)194 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人武田弦介の上告理由一について。

論旨は、上告人が本件債務の引受けをなしたのは長田登喜夫が刑事訴追を受けな

いことを絶対の条件としたものである旨主張するが、この点に関する原審及びその

引用する一審判決の事実認定は、挙示の証拠に照らし首肯できなくはない。論旨は、

ひつきよう、原審の適法にした証拠の取捨判断及び事実認定を争そうに帰するから、

採るを得ない。

同二について。

論旨は、上告人が原審で、本件債務の引受は法律行為の要素の錯誤によるもので

あるから無効である旨主張したのに、原審はこの点についてなんらの判断を示して

いないというのであるが、そのいわゆる錯誤は表示されなかつた動機の錯誤を出で

ないものであること判文の全趣旨に徴し明らかであるから、この点に関する原判決

の不備は、原判決の結果に影響を及ぼすこと明らかな法令違反とは認められない。そ

れゆえ論旨は採るを得ない。

同三について。

所論は、ひつきよう、原審の適法にした証拠の取捨判断及び事実認定の非難に帰

するから、採るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 高 木 常 七

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裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

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